ミナリ(ネタバレ)

ミナリ」

ミナリ おすすめ度4.5

※おすすめ度見方 0~1     見る必要無いかも。
1.1~2.0   100人いたら90人は微妙かな。
2.1~3.0   好みの違い。
3.1~4.0   行って損なし。価格や場所、評判次第で行くかどうか決めよう。
4.1~5.0   いますぐ観に行こう。見逃したら絶対に後悔する。

ミナリ

素晴らしい作品。とても好きな作品。中盤から、はやくも二回目が見たいと思い始めていた。派手なアクションがあるわけでもなければ、昨今テーマにされることの多い虐待や性暴力、人種差別などを強調して描くわけでもない。家族の変遷を丁寧に追いかける。周囲の人をあからさまに悪く書くこともなければ、よく書くこともない。淡々とリアルに。白眉は祖母スンジャ役のユン・ヨジョンと、息子デビッド役のアラン・キムだろう。「藁にもすがる獣たち」でもおばあちゃん役を好演していたが、今回は振り幅が凄い。脳卒中で倒れてからの、多少なら会話もできるし話も通じるがほぼほぼ機能しなくなってしまった、その演技がとてもなく印象に残る。一家の役に立ち会いという気持ちは消えておらず、それが原因で火事を引き起こしてしまう。このときの表情が、しでかしてしまったことの大きさと、責任と、どうすることもできない焦りが表現されていて、思わず「うわ」と声を出したし、泣いてしまった。しかし、その火事をきっかけに、父親ジェイコブ(スティーヴン・ユァン)も、母親モニカ(ハン・イェリ)も、家族であることを選ぶ。新しい土地を探す二人。地下水の場所を特定するためのダウジングを許容するジェイコブの姿がそこには描かれる。ミナリは韓国語でセリ。劇中で言及されるように、生命力が強い。葉をかってもすぐに再生する。湿地を好み、あらゆる場所で生成することができる。家族の形のメタファーである。ジェイコブもモニカも、デビッドも姉のアン(ネイル・ケイト・チョー)も、誰も祖母スンジャを責めない。そのように思わせる場面は一つも無い。単身韓国からアメリカはアーカンソー州まで引っ越してきて、家族を献身的に支えた祖母を誰が責めようか。火事という最悪な出来事が、また家族を結びつけた。印象に残っているシーンはデビッドがスンジャに尿を飲ませるシーン笑。あそこから、二人の関係性が変わっていく。結構笑えるシーンがあったなぁ。「Strong Boy」とデビッドを励ますシーンは、デビッド役のアラン・キムの好演もあり、名場面に!!ずっと両親に言われたい言葉だったんじゃないかな。両親はつねにデビッドのことを心配してばかりだったから。スンジャはそんなことはお構いなしに、デビッドを引っ張り上げる。それがいい。走ることをためらっていたデビッドが初めて走り続けるあの瞬間。うーーー思い出しても泣けてくる。夫婦喧嘩のシーンには共感しまくりだった……。ジェイコブとモニカが、いかに昔仲が良かったか言及もあるが、子供が生まれるとどうしても「子供のため」がつきまとう。子供を言い訳にしてしまう。

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