ノマドランド(ネタバレ)

ノマドランド

ノマドランド おすすめ度3.5

※おすすめ度見方 0~1     見る必要無いかも。
1.1~2.0   100人いたら90人は微妙かな。
2.1~3.0   好みの違い。
3.1~4.0   行って損なし。価格や場所、評判次第で行くかどうか決めよう。
4.1~5.0   いますぐ観に行こう。見逃したら絶対に後悔する。

ノマドランド
ノマドランド

パンフレットがないのが残念。ここまで世界的にも評価されていて、かつパンフレットのクオリティが高いことで知られるSearchlight Picturesなのになぜ? クロエ・ジャオは『ノマドランド』でアジア人女性として初めてゴールデングローブ賞監督賞を受賞。まだ30代の素晴らしい才人。地図から街が消える?まさにゴーストタウンだが、アメリカでは多いらしい。リーマンショックの影響で街がなくなり、社宅は消え、年金だけでは家賃が払えず、自分のキャンピングカー(というよりはバン)で生活をする高齢者が増えている。話題のワーキャンパーだ。「work(働く)」と「camper(キャンパー)」の造語。移動しながらその土地で稼ぐ。Amazonの倉庫での作業や、その土地ならではの仕事(石売りやレストラン勤務まで)をこなしながら、日々暮らす銭を稼ぎ、なんとか生きていく。古いテイストの映画に見えて、起きている事象はアメリカの「今」を描く。外で用を足すフランシス・マクドーマンドの引きの絵からタイトルに入るあたりが、らしい。と思ったら、全裸での水浴だけでなく、RV内での大便の様子まで。相変わらず彼女は色々と超越している(注:RV=“Recreationl Vehicle”の略。直訳すると“楽しむためのクルマ”。欧米では主にキャンピングカーを指す言葉)。音まで披露し、臭気すら漂うこのシーン、生々しく生活の様子が伝わってくる。開拓民のような生活模様と並走して、ずーーっと労働の場面が描かれる。どれだけ自然と調和して生きようとしても、経済の仕組みから逃れようとしても、生きるためにはどこまでも追ってくる労働。フランシス・マクドーマンドは自分から「働きたい」と志願する。そして働くことに嫌な顔は一つも見せない。たとえ便所掃除や、町外れの国立公園でのレストランで馬鹿にされても。単純労働それででいいのかもしれない。だって彼ら彼女らは、自由を手に入れているのかもしれない。各地の絶景を眺め、仲間たちとダベり、生きていくためだけの収入だけを得て、それすら無理になったら死ぬ。死ぬのだ。中盤友達になる、腕にギブスをはめ、肺がんを経験した彼女の車の軽快さよwwこれは希望の物語。美しい物語。フランシス・マクドーマンド以外のキャストが本当の「ノマド」の面々だが、フランシス・マクドーマンドは全く違和感なくそこに入り込み、その世界の一員にしか見えない。本作はフィクションでありドキュメンタリーでもある。この状況を、俳優然せずできる人が彼女以外にいただろうか。

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